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避け入り込んだもの

 何度もなじられ、何度も痣をつけられ、私は泣きわめき、その人へ這いつくばり、何度も足をさすっては、唾液と涙をこすりつけた。
 その人は私を痛めつける時いつも悲しそうだった。
 手の平で真っ赤な痕を肌につけるときも、鞭をふるいぶっている時も、ふと見上げて、そこにあった瞳は悲しみを帯びていた。
 何故。
 私を痛めつけるのが悲しいのだろうか。
 私の性癖にわざと合わせている苦痛からだろうか。
 それとも、こんな私を哀れんでいるのか。
 何一つ理解できず、でも、ふるわれる手には躊躇も加減もなく、私自身壊れてしまうのではないかと思うほどだった。
 矛盾した力と、あなたの瞳。
 首輪につなげられた鎖をぐいと引かれ、喉を絞められながら後ろから突かれる。
 気が遠くなりそうな恍惚。
 窒息しそうな死との隣接。
 私が生きているからこそ感じる倒錯した快楽。
 私はどこに生きたいのかもわからない。
「お前は俺のことをどう思ってる」
 たった一度だけ聞かれたあの人の言葉に「あなたが死ぬ前に、私があなたを殺してやりたい」と答えた。
 誰にも殺させはしない。たとえ、自然死でも病気でも事故でも許さない。私が最後を決めたい。
「快楽を共有しているうちは愛など幻想だ」
 初めて会った時にあの人が言った言葉。私には「愛」など遠い言葉。それよりもあの人を憎みたい。快楽の中で、恍惚の中で、屈辱の中で、溺れそうなほどの高ぶりのなかで。
 教えてもらわなくても感じる。理屈よりももっと苦しげに、叩き潰された直後の断末魔の虫のように、吐き気がしそうなほどの気持ち悪さで私はあの人の足元で暴れまわっているのだ。
 ああ、乳房が張っています。反吐が出そうなほど求め狂いそう。
 携帯電話を手にし、あの人からもらったメールを何度も読み返して自慰をする。
 汁が溢れかえって酷いほど音を鳴らし始めて、泥酔状態で池に溺れたみたいにビチャビチャと。
 殺したい。殺したいのに。求めたくて苦しい。
 はしたないなんて言葉では表わせない、肉の塊を床にブチャブチャと笑みを浮かべながら叩きつけているみたい。
 私どんな女になっちゃったの。こんな女じゃなかったのに。
 何度も頭の中で反芻しながら、食い込んだ指が何度も受けたあの人の傷痕を呼び覚まし、私を酩酊させる。
「いい。いい。いいの。ください。ください。もっと。もっと」
 頭の狂った女だ。
 冷静に見れる自分がいるのに、どうして。
 ああ、好きなの? これが、愛なの? そんなのわからない。好きも愛もどうでもいい。
 私には、あの人がいなくなれば、私の中のすべてが消える。
 ぐっと入り込んだ指が、広がる気持ちを真っ白く消していった。
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いつかの、誰かの。これからの、誰かの。

 湿度が高まっていく。
 じとりと粘りつくように鼻の奥を臭いがつく。
 二人はどれだけの時間そうしていたのか。
 粘ついた液は混ざりあって声に消える音を立てている。
 短い夜を一つの拠り所に、街明かりに気にもならない月明かりの下で、偽りの言葉を吐き合う。
 それでもいい。だからいい。
 明日には何も残らないからこそ。

 日が明ければ互いの事情を背負って背を向け合う。
 部屋を出て他人となる。
 だからこそ今は。

 子供のころに何度も夢見ていた「永遠」という言葉など、現実にかき消されて。
 男は女の乳房に指を滑らせる。
 おとぎ話を耳の奥へと囁きながら、湿度に蒸らされた女のしなった体を抱き寄せる。

 汗の香りを味わおうと舌を這わし、記憶は別のものを呼び起こしている。
 これを「裏切り」と呼ぶのかどうかわからない。
 人の心は変わっていく。悲しいほどに、今も。

 ベッドのシーツは乱れ枯山水を描いている。
 水は女。山は男。
 湧水のように溢れ出させる女は浮いては沈む。
 男は源泉。
 女のほとばしりを受けて吸い込む男。湧かせるは清水か汚水か。

 燃えたぎる火山を手に持ち、女は柔らかな息吹で熱を加えていく。
 水の奥の揺らめきよりも深いぬめりとぬくもりの中で。
 女は踊る。悦楽の中で。
 ワルツのように優雅に。
 虚構のダンスを踊り、溺れて思考を遮る。

 獣はいずこ。口付けの紅は胸に落ちるか。
 傷を残したがる互いの命のみが掻きむしりあい、女は決別を胸に。
 男は家族を忘れるための刹那の手段として女を。

 いつかの、誰かの。
 これからの、誰かの。

薔薇

ホテルの一室の枕元にはバラの花が一輪。
あなたが持たせてくれたバラの花。
どうして出会ったかだなんて、どうして二人でこうしているかだなんて、もうどうでもいいことのように思えた。
ベッドの側でそっと渡してくれたあなたの花の香りが、あなたの香りと絡み合って抱き合い香ってくる。
うっとりしている間に、私の唇を盗んでいったあなたは、私の心も盗んでいった。
そのまま服も心も脱がせて、そっとベッドへと抱きながら倒していったあなた。
「愛している」
その言葉と共に、あなたは素肌へとキスをしていく。
赤い火柱が立つかのように、キスをした場所から炎が広がっていくよう。
私の体はしっとりと濡れていくよう。
赤く染まる白い素肌は、あなたを求めて、快感の波へと少しずつ飲まれていく。
白いシーツの上で髪を乱れさせ、乳房へのキスを、体をのけぞらせながら感じていく。
「ああ……」
ぷっくりとつぼみが膨らんだように乳房の先端がとがり、声を抑えきれなくて、ため息のように漏らす。
あなたは私の目をじっと見つめ、微笑みながら唇へと優しいキス。
柔らかく体の奥から押し出されるような私の吐息を合図に、あなたは私の股の茂みにひっそりと熱く咲いている花びらへと指を這わす。
蜜で濡れた花びらをいじりながらあなたは私の吐息を聞く。
「ああ……もっと……舐めて欲しいの……」
私の言葉通りにあなたは花びらへと舌を這わす。
私の赤いバラの花を、音を立てて舐め、蜜を吸い尽くすように丹念にひだを吸い、花弁の奥へと舌を入れる。
「ああ……いい……いいの……」
恍惚の表情できっと私は快楽の声を上げている。
あなたの舌が私の敏感な肉のつぼみを、つんつんと突いて、私が体を強烈な刺激でのけぞらせると、あなたは強くつぼみへと吸い付き、私はしびれたように体をのけぞらせたまま、びくりびくりとさせていた。
私のぽっかりと開いた女の穴は、早くあなたの強くてたくましいものを抱きたいと、ねっとりと蜜を垂らす。
「お願い……我慢できないの……入れて欲しい……」
あなたは私の髪を撫でながら、焼けた鉄のような肉の塊を花弁へとうずめてくる。
「ああん……いや……大きいの……はあ……いい……」
ゆっくりとあなたのものは、私の濡れた花びらを抜き差して、私の花びらは恥ずかしい音をぴちゃぴちゃと鳴らす。
脳髄まで響いてくるような、津波のような快楽が、私の体の中へと押し寄せる。
とろりと、花びらが溶けて、体があなたへと流れ出すような快感。

ずっとあなたを感じていたいと思った。

何度もうねりのように押し寄せる快楽の波にゆられ、私はあなたという船にゆられて、窓の外の月を瞳に映す。
星が綺麗。
まるで夜の星空を旅する、私という小船は、あなたという星の海に抱かれていくよう。
ぐっと心の奥を快感で突かれるように、あなたを感じている。
反復するあなたの欲望の硬い肉のさおが愛しい。
部屋中に響くあえぎ声も密の音も、まるで甘美な調べのようで、私を奏でるあなたは、私を知り尽くした演奏者。
あなたの指が乳房の突起をきゅっとつまむと、私はぴりりと官能の炎を走らせる。
「ああん……ダメ……ダメダメ……いっちゃうぅぅ……」
全身を脈打たせ、あなたの肉のさおを私の蜜まみれの花びらで締め付ける。
「ああん……ちょうだい……あなたの……」
逃さないように、包み込むように、肉のさおを締め付けると、あなたはうめき声をあげて私の中に熱い液を流し込む。
私の奥に当たって、全身を花火のように発火させる。
大きく息をしながら抱きしめあう。
あなたがそろそろパーティー会場に戻らなければね、と言って私の乳房の中ほどにキスマークをつける。
焼印のようなキスの余韻が広がって、あなたを見つめる瞳がとろけてしまう。
「もう、離れたくない」
そう言って、あなたへ優しく濃厚なキスをする。
あなたは優しく髪を撫でながら、わかってるよ、と耳元で囁く。
こんな美しい夜は生まれて初めてだった。
花弁の散ったバラの花びらが枕元に横たわっている。
こうなるのなら、もっと早くにあなたを知っていればよかった。
キスマークがくっきりと胸に浮き上がっている。
花びらのあとのように。

パーティー会場に戻ったら、私は秘密を打ち明けて苦しみから解放されたい。
そう、あなたとはやっぱり結婚できない、とフィアンセに告げるために、そして本当に愛しい人と一緒にいるために、私は赤いドレスをまた身につけた。

テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

思いに染まる桜

 散った桜が指をすべり、また地を染めた。
 とある温泉宿から車で十分ほど走ると、林が開けて桜が一本だけあるのに気がつく。

 その桜にはとある言い伝えがあった。
 温泉宿の女将は忙しく立ち回っている。

 宿泊しに来た男の携帯電話のバイブレーターが本社からの着信を示す。
 同行するはずの社内の女性記者が遅れてくるので先に仕事をしていて欲しいとのことだった。
 桜には、不思議なことに不吉な話も、幸福な話もあり、男は民間伝承のような桜にまつわる話を聞こうと取材で来ていた。

 宿泊して三日目、男は美しい女性客がいることに気がついたが、女将は否定した。
 桜の逸話の中に、とある日にお願いすると、叶えてくれるというものがあった。
 どこにでもある、興味を引くための作り話だろうと男は思っていた。
 本社から連絡が来て、急な仕事ができて女性記者が行けなくなったので、一人で仕事をしていて欲しいと言われた。

 五日目の夜、男は夢を見た。
 月明かりに照らされた男の和室へ少女が忍び込んできて、うふふと笑いながら浴衣を脱いだ。
 金縛りにあったかのように男は動けなくなり、少女に男根をベルトで締め付けられて固定された。
 必死に男が叫んでも体は動かなかった。
 少女のまだあどけない体に男は何度も拒否をしたが、少女は男の全身を舐めまわし、尻の穴までも舌を入れて男を責めた。
 男根をきつく締めたベルトが、太く屹立して脈打つごとに食い込んできて痛いほど苦しかった。
 少女の性の技はとても子供のものとは思えず、男の体を知り尽くしていた。
 もしかしたら目の前の女は少女ではないのかもしれない。男が疑いを持つほど女は「知っていた。」
 少女は男の顔の上にまたがり、自らの艶めく花を開いて男に見せ付ける。
 その産毛すらも生えそろっていない小さな花に、とても男の荒れ狂う獣が入っていけるとは思わなかった。
 しかし少女は男の顔に股間を擦り付けてあえぎ、そのまま腰を滑り込ませて男の屹立するものへと花びらを下ろして包み込もうとした。
 最初はきつくて入らず、少女も苦痛にもだえながら無理にでも入れようとした。
 どこか、血の匂いがした。
 男はすでに射精したくなっていたが、ベルトがあるせいでできず、苦悶の表情を浮かべていた。
 男が射精したいことを少女に告げると「いいよ」と妖しくほほえみながら言った。
 その瞬間、部屋が真っ暗になり、誰の姿も見えなくなり、胸に何かを突きたてられたかのような激痛が走り、男は息を切らせ冷や汗を流しながら飛び起きた。

 六日目の夜、昨晩のこともあって寝付けず、少し夜風にでも当たろうかと思い部屋を出ると、ある部屋から薄明かりが漏れているのが見えた。
 男が覗くと、三日目に見た女性が白髪混じりの太った中年に裸のまま全身を縛られ、下半身の前と後ろの穴に一本ずつバイブを入れられ、部屋に何本か立てられているロウソクのひとつで、体に赤いロウを垂らされていた。
 部屋はロウソクの炎で生き物のように大きく揺れていた。
 男はまずいものを見たという背徳感から去ろうかと思ったが、ロウで全身に紅色の花を散らされたように染まった美しい女性に視線が釘付けになった。
 もう少しで顔がよく見えそうだとあれこれしているうちに、何かにぶつかりゴトリと音を立ててしまった。
 「誰だ!」と中年男が怒鳴ったので、男は外まで逃げ走ると、追いかけてきているようで、思いのほか長々と逃げることになった。
 気がつくと男の目の前には満開の桜の花が見えた。
 花びらが月の光のせいか、青白く見えた。
「私の処女を奪った責任」
 声のしたほうへと振り向くと、女がいた。
 男は妙なデジャビュを抱き、面影が重なり、はっと夢の中の少女を思い出した。
「あ、あれは夢…」
 男の言葉を女が遮る。
「私の処女を捧げたんだから」
「な、なんのことだ!し、知らないぞ」
 男は後ずさりし、尻込みしていたが、やがて桜の木が背に当たり逃げられなくなった。
 女は浴衣を脱いで艶やかで豊満な裸体を晒し、男の股間をまさぐった。
 もはや体は少女のものではなく、熟れた女そのものだった。
 女は口内へと男の雄々しく屹立したものを導きいれて、卑猥な音を立ててしゃぶりだした。
 男は女の強烈な色香に負け女の口内で射精するかと思ったが、逝く瞬間に口を離され外へと白い液を散らした。
 女の右頬に涙のように白濁した液が粘りついて垂れた。
「もう、満足したでしょ」
 女の言葉が終わる前に男は強烈な力で倒され、またたく間に手足を縛られ桜の木にくくりつけられた。
 見上げると先ほどの太った中年男の腹が見えた。
 腹が出すぎて顔が見えないほどだった。
「お父様。これでようやく一緒になれる」
 女が中年男に添うように寄りかかった。
「もうお前を離さんぞ」
 中年男の手には大きな斧が握られていた。
 男の視界は斧が首の辺りにめり込んだ後に、ありえない方向へと落ち、一瞬自分の体が見え、暗闇に閉ざされた。

 散った桜が指をすべり、また地を染めた。
 願い事を叶える血染めの桜。一つの命と、一つの願い事。
 散る鮮血が枝をすべり、また花を染めた。
 桜の木の傍で地面に落ちていた携帯電話のバイブレーターが鳴る。
 変わり果てた姿の男の彼女からだった。
 その電話をスーツ姿の女が拾い、出る。
「あ、もしもし。申し訳ございません。あいにく彼は取材のため、宿を離れておりまして。よいところなので、ぜひあなたにも来ていただきたいと先ほどおっしゃっていましたよ。私ですか?私は同じ会社の記者で…」

テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

黒い家

 消防車のサイレンが夏の夜空に鳴り響いている。ランプの赤い点灯がカーテンを何度も横切る。部屋の中には二人の獣。肉を舐めあい食い合う獣がいた。
 臭いを充満させ、すえた空気で部屋中を満たしている。朝から食べもせず何時間も絡まりあい、肉をしゃぶりあい、汁を肉体になすりつけあうかのように犯しあっている。
 部屋から見えるほど近くの場所が燃えていた。焼け焦げた臭いが部屋の中まで満ちてくる。消防車の音がうるさく、窓を開けっ放しにする。
 男が女の肉の中に自らを埋め込む時、ねちゃねちゃと危うい音を響かせながら喘ぐ。乳房が何度揺れたかわからないほどだった。
 汁が床に広がり湖を作っていくようだった。男はその湖に住み着く海を知らない淡水魚。
 窓の外へと声が漏れても喧騒にかき消され、すぐ近くにさえも届かない。
 たとえ叫んだとしても誰にも届かないだろう。
 男は女の太ももをぐいと押し上げ、肉を奥へとねじり込む。女の奥に当たり、汁が吹き付けられる。何度も緩んだ蛇口のように漏らし汚す女を、ネズミを掴む鷹のように離さない。いや、離れられなかった。
 いつからあの家が燃えていたのかわからなかった。火が見えていたが、騒ぎも先ほどより静かになってきていて鎮火している様子がわかった。
 男は女の湖の中で泳ぎ続けていた。陸にあげられ跳ね上がる魚のように女の中をのたうちまわる男はツンと硬くなっている乳房にしゃぶりついた。
 女はまた溶けた声を上げる。いつまで続くのか、このまま狂うのではないか、いや、狂ってもいいのだ、いっそのこと、ここが世界の終わりなら、この女が世界のすべてならどれほどよかっただろうと男は思っていた。
 湖の外など見に出なくとも、海に思いを馳せずともよいのだ。
 女はぐちゃぐちゃにかき回される脳裏に、海を見ていた。この男との、果てない希望と甘い願望を広げていた。
 しかし、叶わない夢だった。
 湖が、海になることはない。
 結局は鷹の爪に掴まれたネズミにしか過ぎなかった。
 夜明けごろには、消防車もすっかり路上から消えて、焼け焦げた黒い家だけが残った。

テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

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貴美月カムイ

Author:貴美月カムイ
性別:♂

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